意識が 朦朧とし始めた。
呼吸が苦しく、肩全体で
やっと息を吸い込む。
口が乾き、舌が下顎に粘りつく。
頭がぐわんぐわん、脈の音が
聞こえる気さえする。
川のせせらぎのようで、
若葉のさざめきのようで、
晩秋の夜に降り続く雨のような音。
脳が酸素を求めてぎゅっとしている。
今になって、やっと身体の話を
ゆっくり聞けているのだから可笑しい。
雑に扱って労りもせず、生まれてこの方
よくもまぁ支えてくれたもんだよなぁ。
ありがとう、お疲れさん。
息をするのも億劫で浅くゆっくり
吸ってはく。すぅ むぅ すっ
あぁ、死ぬのかぁ
あっけないなぁ
ずぅとといつづけてきて、
今、なんだなぁ
なんかやり残したこと、否
考えなかったことは…いいか、もう。
あぁあぁぁああああがががあ
かな※$な▲だい§℃ふ@ほ;
(ぜんぶ、くずれていく)
(ことばが、コトバ?)
身体でない背筋が固くなり、
口ではない媒介から血がゴボゴボ溢れ、
肺ではない循環器に逆流する
怖いはずなのに、それを上回るのは
おかしみか。
わらけてしかたない。
大解体や、サイコーや
(ぜんぶぜんぶこっぱみじん!)
わはははははは
ぬほほほほほほ
とた ぱ っ
I
…みたいな感じだったらいいな。
創造の真っ只中、あるいは仮想の
頂点を保って思索的冒険をしないまま
迎えるよりもばらっばらに解体されて
創造が追いつかないまま突入したい。
最期の最期まで 一瞬でも見てやろうと
野心を持ち続けていたい。