たったひとつを探してる
あのしゃぼん玉や飛ばした
くつの軌跡やしぼんでいく朝顔。
凛とした新年のにおいと
コバルトに光る足跡、
淋しく連なる裸の木立。
どこかに万物共通のそれが
あるような気がしてる
黙々生きる誰かが、ノートに
走り書きしていてもおかしくない
ドレッシングの配分のわきとかに
さららと。
どこかで見いだされているのに、
誰でもたどり着けるのに、
もうすぐそこにあるのに
そんな予感でいっぱいなのに
もつれているのは何故か
吸い込んで思わずにやける
朝焼け、目を閉じる
残像に探しても追うほど遠ざかる
すべての感動が万華鏡のように
瞬間瞬間を飾る
プリズムは終わらない
くるくる笑うように廻りつづける