せかい地図更新中。

模範解答はいらない、自分の答えを導く方程式

せかいが拓く場面に立ち合えたなら

 

せかいが拓かれ、その結果世界の創造に

寄与することは当人にとっても

他の存在者にとっても喜ばしいことだ。

皆共通の目標に一足近づいたのだから。

 

そしてそれは、存在についての問いが

ひとつ解けたということで

存在と存在者の間にある境界線が

蕩けることでもある。

もちろん、多様で多面的な存在そのものを

すべて解けるわけではないから

また新たな問いが沸いてくるわけだが

束の間の至福がそこにある。

たった一人なのにすべてと繋がっていて、

存在の一部だという感覚。

自らが解いてその感覚を得るのは、

もう何度か体験していることだが

いつも新鮮な歓喜がある。

 

私は、すべての存在者に境界線が

蕩けるときの至福を感じてほしい。

そしてそれを胸に、いのちを燃焼しきる

ように各々の道を邁進してほしい。

そして願わくば、その場面に立ち会いたい。

教育仕事家庭ボランティア、国政も

一方通行だと具合が悪い。

互いのせかいが共鳴しあい、時に役割を

越えて蕩ける瞬間を共にするような

関係が理想だと思う。

 

 

 

そのために、まず混沌を認めなければ

ならない。かたちゆえの分裂を

それらの衝突を認めなければならない。

透明な統合への希求を認めなければ

ならない。生身で突っ込み引き裂かれ

踏みにじられ憐れまれる中で生ずる

痛みを痛みのままに、葛藤を葛藤の

ままに認めなければならない。

かたちの有限性を前にぽつねんと

立ち尽くす己を発見しなければならない。

本当の孤独の風にさらされ、

怖れに膝が震えてへたりこみたく

なるのを必死に耐えなければならない。

「お前はどう在るのか」という問いに

「私はこう在るのだ!」と

一人称で叫びかえさねばならない。

すべての己を賭けたことばで

世界を咀嚼し、豊かなせかいの地を耕し

鮮烈な実りをもって還元したいという

祈りを認めなければならない。

熟して薫りが深まるほど、

万人に喜んで受け取られないことを

覚悟しなければならない。

時には弛緩しきった顔で眠る者共に

勢い投げつけることも辞さない、

″怒り″を認めなければならない。

そしてその怒りが本当の統合への

道筋における、最大の協力であることを

胸のうちに刻んでおかねばならない。

誰にも理解されまいという甘い感傷は

噛み砕き、徹底しなければならない。

その時に初めて癒される孤独の

不思議をおかしみつつ、また実りとする…

というような己の翻訳土壌を認め、

投入しなければならない。

つまり、いききらねばならない。

 

 

 

 

こういう自分を面倒くさいなぁ、

しょうがないやつだなぁと感じつつも

おかしみとして認められるのは

幸いなことだと思う。もしそうでな

かったら、蓋をしたり克服しようと

消耗したりしていたかもしれない。

いや、たぶんその前に(その先で?)

人間やめてたろうな。

だから、他人事とは思えない。何が自分と

網目からすべり落ちた彼らとを隔てたのか

はっきりした答えは得られていない。

環境か教育か性向か…わからない。

そういう風に完全に割りきれる類いの

ものではないだろうとも思う。

だから惹かれる。

 

 

眠りっぱなしに甘んずる者よりも

戸惑い悶え発狂する者に

惹かれるのは、″狂喜″をみるから

かもしれない。私がおかしみ、

誰かが蓋をし誰かが克服しようと

努め、ついに認められなかった「アレ」。

私は時に″狂気″として括ってしまい、

時に社会構造や時代を語るための

都合のよい果実として食べたつもりに

なって語ってしまうだろう。

かたちを見ただけで、匂いを嗅いだだけで。

触れてもいないわたしがそれを

語るのは、当事者のみならず

間接的に全存在者を犯すこと

なのではないか?という靄がかった

問いがもたげてくる。

表向きは、わたしが生きていたかも

しれない″狂気″を生きる彼らへの

後ろめたさとして処理するにしても、

″狂喜″をものにした羨望も間違いなく

含んでいることを認めようと思う。

そして、どちらがかたちある存在者

として存在に肉薄することか、

一度ならず考えてしまうわたしは

二重の意味で罪深い。

 

 

 

思考がプラカードのように

たらんとさげられるものなら、

わたしのプラカードには彼らと寸分

変わらぬ狂喜があるだろう。

そして狂気として安らかな人々からの

集中砲火、お望み通り丸焦げに

なるかもしれない。

そしたら、満点の星空をあおぎながら

孤独を抱きわたしの告別を紡げばいい。

 

今まで描いてきたどの終末より

豊かでイキイキしてる。

サイコーだ